Last Updated on 2023年2月19日 by 村上志歩美
私は看護師14年目ですが、転職経験がありません。
ずっと急性期病棟でがん看護をメインに携わってきたのですが、看護師になって5年目の頃、「この病院辞めようかな」とふいに思ったことがありました。
心底疲れてしまったんですよね、あの頃の私は。
神上司のおかげで、当時やる気をなくしていた私は緩和ケアの道に進むことになったので、この上司との出会いが、私の看護師人生を左右したといっても過言ではありません。
あのとき5年目で辞めなかったから、私は緩和ケア認定看護師になっているし、そのおかげで出会えた仲間や患者さんやご家族がいたからこそ、今の私はあるんだと思っています。
短絡的な考え方で辞めてしまわなくて本当によかったです。
そんな私も、今では看護師になって14年目。
「もう辞めてやる!!」と言ったり、思いとどまったり・・・という経験を2~3回しました。
職場には多少の不満はありながらも、先輩や上司の「この職場は福利厚生がいいから辞めるのはもったいない。他の病院はこんなに恵まれた環境じゃない。」という言葉を鵜呑みにしてきました。
福利厚生がいいというパワーワードが、私を一つの職場にとどまらせていた呪縛のようなものでした。
正直なところ、4週8休は確実にある、残業代は出る、産休・育休(最大3年)も取得できるという点を考えると、辞める理由はないかなと思っていました。
私が30代で転職を考えたワケ
私の職場は教育も手厚く、キャリアアップを目指すにはいい職場だったと思います。
ですが、看護師と言えば夜勤・・・ですよね。20代の頃はどんなにきつくても若さで乗り越えてこられましたが、30代ともなると夜勤明けの回復に時間がかかるようになりました。
「いつまでここで働けるかな?」と同期と何度も話したものです。
そんなとき、私は30代半ばにして、初めての妊娠を経験しました。
大切に育てたいと思っていた矢先、流産をしてしまいました。残酷ですが、私の赤ちゃんはおそらく夜勤中に亡くなったであろうということが、胎児のサイズからわかってしまいました。
流産を経験して、私は仕事に行けなくなってしまったのですが、そこでようやく自分が置かれていた場所が、本当に自分にとってベストな場所なのか考えるようになりました。
死ぬくらいなら辞めろ!
辞めるくらいなら休め!
休んでもダメなら転職!
福利厚生がいいから辞める理由はないと思っていましたが、もしかすると辞めない理由もないのかもしれない・・・
そういえば、有給もとれないし、祖母の忌引きももらえなかったし、委員会業務はサービス残業をしていたなぁ・・・と急に思い返しました。
流産をして休職(給料を6~7割いただきながら療養)したときに初めて福利厚生のよさを感じました。
福利厚生って、健康に働いている限りあまり感じられない恩恵だったような気がします。
片頭痛に悩まされるようになって10年以上経ちましたが、治療効果がないから医師には夜勤を辞めるしかないと言われたので副師長に相談しましたが、「ただでさえ人が足りないのにあなたまで夜勤免除されると、私と師長さんが看護部長に呼び出されて怒られます」と圧力をかけられていました。
片頭痛がひどいため、鎮痛剤を飲んで激務にあたっていた私は、薬物乱用頭痛というさらにひどい状態になっていても夜勤をし続けました。
今までの福利厚生という言葉だけを絶対的に信じてきましたが、もしかするとずっと働くにはきつい職場なのかもしれないし、もっと自分にあった働き方ができる職場があるのかもしれないと思うようになりました。
井の中の蛙状態なので、14年も同じところで働いていると、他の施設のいいところも悪いところもまったく見えていませんでした。
「どこの職場も同じ」という嘘かもしれない言葉を鵜呑みにしていいのでしょうか?感じ方は人それぞれですし、合う合わないも人それぞれです。
人生は一度きりなので、惰性で働き続けなくてもいいのかもしれませんね。
転職を考えたらまずやること
まずは、複数の看護師転職サイトに登録しました。
辞めたいなと思っているだけでは、なかなか行動に移せない私は、よさそうな求人サイトをいくつか選びました。初めての転職活動なので、この辺はよくわからないので、サイトの雰囲気で決めました。
登録は無料なので。
求人も全部が全部同じ施設が掲載されているわけではないので、登録だけして、アドバイザーさんとお話ししてみて、最終的にはサポートが手厚かったり、相性がいいと思うところを利用しようと思って6つのサイトに登録しました。
\マイナビ看護師/
「マイナビ」や「マイナビ転職」は聞いたことがある方が多いのではないでしょうか。
私もこのネームバリューの安心感でまず登録しました。
医療機関を熟知した担当者が紹介してくれるというのが安心できるポイントです。
\ジョブデポ看護師/
8万件以上の求人を誇る求人ですが、非常にシンプルで見やすく探しやすいです。
ちなみにサイト内の「転職コンテンツ」という記事はタメになる内容がたくさんあるので、転職活動の息抜きに読んでいます。
厚生労働省から認可を受けている職業紹介事業者というのも安心して登録できるポイントでした。
\ナースジョブ/
利用したい看護師転職支援サービスNo.1と謳われているので、登録するしかないなと思いました。
こちらのサイトも見やすいのですが、診療科から探すというのも面白いですよね。
「ナースのためのおすすめコンテンツ」も面白いのでつい読んでしまいます。先人がどうして転職しようと思ったのか、どういう経緯で転職が叶ったのかを知れるのは嬉しいです。
\ナースJJ/
私にとっては「転職先の真実」って1番気になる言葉かもしれません。求人情報っていいことばかり書いていて、入職してみたら実際裏側は違うのでは?という疑いの心がありますからね。
実際に転職した先人のレポートを通して、転職先の真実を知っているということですね!
ちなみにそのレポートは、報酬をもらって請け負っている「仕事」なので、丁寧に書かれた信頼できる情報であること間違いないでしょう!
\ナースパワー人材センター/
看護師専門の紹介会社として、厚生労働大臣許可で37年を迎えた老舗という安心感は大きいですね。
高収入を目指すために「応援ナース」という働き方もありだな、と個人的には思っています。
気分転換に全く違うところで働いてみたいという願望が出てきました。
\看護プロ/
まず、バナーの転職お祝い金12万円という言葉に飛びつきました(笑´∀`)
関東・東海・関西エリアの方にはおすすめです。
友人に紹介したい看護師専門人材紹介会社1位らしいですよ。友人にってところがいいですよね。友人に下手なこと勧められませんから、自分が成功したときにしか教えようと思いませんもんね。
コンサルタントの方はベテランで、職場環境を熟しているとのことで、安心して任せられます。
コロナ禍で転職を経験した友人に直接あって話を聞いたりできなくなった昨今、結局はネットで自分で探すしかないか・・・と思って、孤独な転職戦士になるんですが、どこの転職サイトも登録するとすぐに連絡をくれます。
自分の状況を聞いていただいて、周辺の施設と比較してくれるのですが、場合によっては「今の病院より状況がいい求人は今はないので、頑張れそうならそのまま働きながら、新たにオススメの求人が出たときにまた連絡します」ということもありました。
転職をさせてナンボのお仕事だろうと思っていましたが、今いる病院の方が条件が良いと思われれば無理に退職や転職を勧めないというところが、人間味があって素敵ですよね。私、こういうのに弱いんですよね。
転職活動をしてよかったこと
私の場合は休職したからこそ、今の職場のいいところも悪いところも考えて、30代の自分が大切にしたいと思う暮らしとマッチしているのかという視点で働き方に本気を出して向き合うことができました。
30代半ばだし妊活もしたいけど、夜勤があると妊活に専念できない。
出産できたら3歳くらいまでは子どもとの時間をたっぷりとってあげたい。
今までは、思考停止状態だったので、自分の働き方やこれからの人生を考えたことなんてありませんでした。決められた日に出勤して、身も心もずたぼろになって、また仕事に行くという日々。
ようやく人間らしく思考再開できたので、自分が大切にしていることや家族の幸せを考えて、それを叶えるための働き方や経済的な問題・・・すべて考慮してみました。
私は、派遣ナースもしくはパートで、お小遣いや貯金に充てるお金を稼ぎながら、自由時間も楽しめるようにしたいと思いました!
今いる職場に辞めなければならない理由はないかもしれませんが、辞めない理由ってなんだろう?と発想を変えてみると人生の選択肢は増えると思います!
辞める辞めないは別として、今の職場が本当に自分に合うのかを考えられた!
転職サイトで求人がたくさんあることがわかったので、もし辞めても怖くない。
いつでも辞められるという保険があると気持ちを楽にしてくれました(^^)
私を縛っていた福利厚生という言葉は、病んだときに感謝した部分だったので、そもそも病むくらいなら辞めた方がいいなと思いました。
私が流産したときの医師の言葉がなにげに私を前向きにしてくれた気がします。
死ぬくらいなら辞めろ!
辞めるくらいなら休め!
休んでもダメなら転職!
転職について悩んでいる看護師さんの参考になれば嬉しいです。
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